タマムシシティの池

向こうで書く気がしないようなことをこっちに書きます

オタクとオタクはわかりあえない

ポケモン、楽しんでますか?
別にポケモンじゃなくてもシャドウバースでもスプラトゥーンでもいいです。


そんなオタクコンテンツなんかやらねえよ、オレはツーリングしたりボーリングしたりスポーツしたりするのが好きなんだよ!って人、それでよしです。
ぼくはゲームもツーリングもすきです。スポーツは好きだけど下手くそなのでかなしいです。


さて、どんなコンテンツであろうと、ソレを楽しむと、当然こんな風に思います。
「この楽しさを一人だけで享受するのは勿体無い!」
「他の人にも、この楽しさを教えてあげたい!」
とてもいいことだと思います。


ただ、そう思って動く前に頭の片隅において置かなければならないことがあります。

それは、貴方がそのコンテンツを楽しいと思うのは、そういう機能を貴方が持っているからであるということです。
そして、ソレは全人類が持っているものではないということです。

旅地図 日本 (旅行ガイド)

旅地図 日本 (旅行ガイド)

例えば旅行が好きな人がいれば、一方で旅行なんて全く楽しめないという人も居ます。
プラモデルを作るのが好きな人が入れば、ちょっとした組み立てですら嫌悪感を抱く人も居ます。

これは、ありとあらゆる趣味に言えることです。
どんな趣味も楽しめる人と楽しめない人が居て、そこに貴賎はありません。


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とはいえ、こんなことは誰もが知っています。
世の中のウェイ達も、オタクを見て
「こっちのほうが楽しいのになあ」
「何が面白いんだろうなあ」
とは思いつつも、オタク達がソレを楽しんでいる事自体は認めています。

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第一、多くの人間は自分には理解できないものを楽しむ人間が居ることを幼少期に学ばないはずがありません。
自分には全く楽しさがわからないドラマを熱心に見る母親
野球観戦で一喜一憂する父親や兄弟に対して野球に興味を持てない自分

こういった経験は誰もがしているはずです。


だから「ウェイとオタクはわかりあえない」というのは真っ赤なウソなのです。
お互い「あいつはああいう事を楽しむ人種なのだな」という風に理解しあっています。
これは、分かり合えていると言って良いのではないでしょうか。
彼らと僕らは人種は同じだけど、違う種類の生き物だと、そう思っているわけで。




ここからが本題。
しかしながら、オタクとオタクになると話が変わってきます。
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というか、何らかのコミュニティに所属すると話が変わってきます。
なぜなら、コミュニティに所属するとコミュニティの人間全員が
「自分と同じ趣味を持っている人間である」と錯覚するからです。

実際そんなわけないですよね
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こんなネタも有名になるわけですし。


でもって、オタク間でそういう価値観の違いを目の当たりにすると
裏切られた、なんて思ってしまう場合があります。
だって君は僕と同じ楽しさを知ってるからこのコミュニティにいるんでしょ?
ってそう思っちゃうので。気持ちはわかります。


でもちゃうねん、そういうことやないねん

Minecraft

Minecraft

そもそも、ゲームにしろアニメにしろ、コンテンツというのは遊び場にすぎません。
マインクラフトなんかはものすごくわかりやすいですが、他のゲームも皆同じです。
そこを勘違いして、同じゲーム、アニメを遊んでいる人は同じ楽しみ方をしているんだと
そう勘違いしてしまう人がそれなりにいます。

レゴ (LEGO) クラシック 黄色のアイデアボックス<ベーシック> 10692

レゴ (LEGO) クラシック 黄色のアイデアボックス<ベーシック> 10692

実際はそんなことはありません。
例えばLEGOなんかであれば、リアルな家を作る楽しみもあれば、適当につなぎ合わせてわけのわからないものを作る楽しみもあります。
タイヤだけくっつけてレース気分に浸るというのもありでしょう。


ゲームだって全く同じものです。
ひたすらタイムアタックをするもよし。ゲームをネタに小説や漫画を書いたり、バグ技を探すことに命を懸けるのも一つの楽しみ方でしょう。

平時忠とは (タイラノトキタダとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

ただ、コミュニティ内、特にオタク系ではどうしてもそういうことを忘れてしまいがちです。
どうして?という理由としては、どうしても一般生活では認められないという所が大きいと思います。
オタク趣味と言うもの自体が、日頃の生活では周囲に勧めにくく、共感されにくいものであるからこそ、一般生活から離れたオタクコミュニティでは共感を求めたくなるのかなと。
だって君も僕も同じように一般から迫害されて来たんじゃないか!一緒だろう!とそうなるわけです。
ソレは部分的には正しいんだけど、部分的には致命的に間違えていることを理解しましょう。

だから、オタクとオタクは分かり合えないということが起きます。感覚が違うということを理解できないのです。


さて、ここまでが論理の話。
こっからがマナーの話。

基本的に、僕はこういった趣味の種類、ウェイやオタク、オタクの中の派閥というのは広義で見れば宗教や人種といったモノと同じような分類の分け方で、対応も同じようにするべきだと思っています。

つまり何が言いたいかって言うと

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強引な布教はやめろぉ!って事です。
「最終的にどんな人間も自分と同じように楽しめるはず」等と思うのは勝手ですが、そうやって強引に布教した所で、貴方と同じように楽しめるようにはなりません。


そもそも楽しめる能力を持たない人に押し付けるという行為は、相手からすれば味のないパンを延々と食べさせられるようなものです。
それだけなら、まあ何も感じないで済むわけですが、味のないパンをひたすら食べればわかると思いますが、これは相当な苦痛です。


もし、貴方が、無理矢理でもやらせ続ければいつか楽しめるようになるとそれでも主張したいのであれば、味のないパンを三日三晩ひたすら食べ続けてみてください。
それで、パンが嫌いにならずに味のないパンおいしい!ってなるのならば、ぼくもちょっと考え直そうと思います。

不味い! (新潮文庫)

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では、昔嫌いにだった食べ物を食べられるようになったキッカケってなんでしょうか

好き嫌いをなくす幼児食―心に栄養、頭に栄養

好き嫌いをなくす幼児食―心に栄養、頭に栄養

おそらく、多くの人は「小さい頃は苦手だったけど、大人になって食べてみたら美味しかった」とかそういうパターンだと思います。
楽しみ方、趣味も同じもので、必死に食べさせても嫌いは治らないけれど、しばらく時間が経って触れてみたら楽しかった!となるのがもっとも自然なのです。


特に自分達の内輪ノリを外に広げていくときは、ちゃんと節度を保ちましょう。
内輪ノリというものは、味が人を選ぶ食べ物と同じものなので、ひどいことになる可能性が高いです。



内輪が広がっていくことは喜ばしいことですが、広げようとしている相手が本当にそのノリを楽しめる人種なのかはちゃんと見極めましょう。



そしてもう一つ大事なことは、そこで「それは楽しめない」とそう反応したならば、素直に人種が違うと、そう認識して下がりましょう。人種が違うのだから、何をやっても意味がありません。


ワカメを消化できるのは日本人と韓国人だけです。アメリカ人にワカメの良さを語っても意味はありません。ソレと同じことです。


そんなわけがない!きっと楽しめるはずだ!そう思ったとしても一旦下がりましょう。
もし貴方の楽しみが全人類に通じるものならば、きっと今楽しめなくてもいつかきっと楽しめるようになります。それまでの期間が長いから可哀想とかそういうふうに思うのは野暮というものです。ノンビリ待ってあげましょう。人間の人生はとても長いのですから、五年十年待ったとしても楽しめる期間は十二分に残っています。




ということで、同志を見つけるのはちゃん見極めてしましょうねという話でした。